夏休みのおかいものから
ここ数年、激動の時代を生き抜いた音楽家としての、私のお気に入りは、何と言ってもチェコ出身のボフスラフ・マルティヌー(1890-1959)。
ですが、年齢を重ねてから注目しだしたので… 彼のぼう大な作品一つひとつが区別できない… (実に情けない…)
特に様々な編成による、コンチェルタンテ(協奏曲的)な作品と室内楽曲は、かなりキビしいですね。(モーツァルトのケッヒェル番号とちがって、整理番号がまだ充分に普及していないこともひとつの要因。ディスクに記載がないことがほとんどです。)
さすがにまったく同じディスクをダブって購入することは(今のところ…)ないのですが、所持ディスクのなかにおいては、(演奏者は違えど)曲目はかなりダブってきているはずです。まめに整理と記録をしておかないといけませんね… (だんだん記憶力があやしくなってきました…)
作品名表記は、いまだ統一と安定をみていないのですが、「日本マルチヌー協会公式HP」の作品表を参考にさせていただきながら、例によって「購入ディスクおぼえがき」をすることにいたしましょう。
○・ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロと2本のクラリネットのためのセレナーデ H.334(1951/11、ニューヨーク、ロザリー・レヴェントリットへ献呈)
・クラリネット、フレンチ・ホルン、チェロとスネア・ドラムのための四重奏 H.139 (1924/4、パリ)
・セレナーデ第3番(オーボエ、クラリネット、4本のヴァイオリンとチェロ) H.218 (1932/4、パリ)
・セレナーデ第1番(クラリネット、フレンチ・ホルン、3本のヴァイオリン、ヴィオラ) H.217 (1932/3、パリ)
・セレナーデ第2番(2本のヴァイオリンとヴィオラ) H.216 (1932/3、パリ)
アンサンブル・ヴィラ・ムジカ (1996,97 MDG)

※5曲中、4つの「セレナーデ」は、スプラフォン盤ですでに持っていました。こういう様々な編成の室内楽曲をマルティヌーは実にたくさん書いています。そしてこれらの作品は作曲当時も今も器楽プレイヤー達からとても好まれているようですね…
やはり今現在の私としては、パリ時代の気が利いた作品よりも、1950年代に作られた当盤1曲目の作品の方がとても心にしみますね(この時期以降の特徴である、ノスタルジックな音調が出てきています)。
○・2つの弦楽オーケストラ、ピアノ、ティンパニのためのダブル・コンチェルト H.271 (1938/8-9、ヴュー・ムーラン‐シェーネンベルク、パウル・ザッヒャーへ献呈)
・弦楽四重奏とオーケストラのための協奏曲 H.207 (1931/6、パリ、プロ・アルテ四重奏団へ献呈)
・シンフォニア・コンチェルタンテ(ヴァイオリン、チェロ、オーボエ、ファゴット、オーケストラとピアノのための) H.322 (1949/1/15-3/5、ニューヨーク、マヤ・ザッヒャーへ献呈)
リチャード・ヒコックス指揮 シティ・オヴ・ロンドン・シンフォニア
エンデリオン弦楽四重奏団 (1989 Virgin classics)

※2枚組(スメタナとドヴォジャークの四重奏曲との組み合わせ)。イギリスの声楽ものなどを得意とするヒコックスがマルティヌーを録音しているとは知りませんでした。
いわゆる「ダブル・コンチェルト」は、大好きな作品。同じくザッヒャーのために書かれたバルトークの「弦楽器、打楽器、チェレスタのための音楽」などと編成が似ていますが… 方向性がまったく違う。この時代のヨーロッパを覆っていた緊迫感がとてもよく伝わってくる作品です。同じくザッヒャーのための作品の中では、オネゲルの「弦楽とトランペット(任意)のための交響曲」と方向性がある程度似ている、といえるでしょう。文句なく、この作曲者を代表する傑作です。
同作品で私のお気に入りはマッケラスのライヴ盤とスタジオ盤(BBC Radio classics と Conifer)ですが、それに勝るとも劣らない切れ味と緊迫感。
(まだディスクがありますが、続きは次回…)
| 固定リンク
「348.76 Bohuslav Martinu (1890-1959)」カテゴリの記事
- 夏休みのおかいものから(2)(2008.08.23)
- 夏休みのおかいものから(2008.08.22)
- (個人的な思い出)(2007.10.28)


コメント
調べてみますと、「ダブル・コンチェルト」の、マッケラスによるスタジオ録音は、もう一種類あるようですね… (スプラフォン、「野外のミサ」ほかとの組み合わせ。おそらくコニファー盤とは別録音だと思いますが。)
ともあれこの作品、表現主義的で、とてもわかりやすい。(表現している内容はとても厳しいものですが)ある意見で、マルティヌー入門にはふさわしい作品ではないかと思われます。
投稿: 潮洲多 航一 | 2008年8月29日 (金) 15時34分